最近の出版制作現場のちょっとした悩み

私は書籍編集者と名乗っている。そして、その書籍とは、ほとんど、書店に並ばない学術出版なのである。なぜ並ばないか? というと、定価が高くて、書店に於いてもらえない。それと発行部数が少なすぎて、全国の書店に配本するほどの作っていない、などなどの理由がある。

ある親しい学者に、先生の論文は誰に向けて、書いているのか? と聞いたところ、自分と同じような研究をしている専門家に向けて書いていると応えたので、その専門家は何人ぐらいの人数なのか? と重ねて尋ねたところ、三人ぐらいだと答が返ってきた。

将来の読者も加味しても、10冊も作れば、もう充分ということになる。

それなら、何も編集者もいらない、自分で10部プリントアウトして製本すればいいということになる。

 

あ、これは、別の機会に書くことだった。

 

軌道修正。

 

私のやっている仕事は超専門的なもんで、あんまり商売にならないのだが、それはさておき、最近きちんとした原稿が来ることが少なくなっているような気がする。

 

というのも、最近、原稿が出来たといって、届く原稿が、一覧表だったり、エクセルで、とりまとめたので、うまいこと、入れて置いて、という依頼が多い。

 

そして、ゲラを取り急ぎPDFなどで送ると、メールで返信があり、何行目は何と直すとか文章で指示がでることが多い。

 

PDFに加筆して校正として指示する能力がある人は、いまのところ、私の著者筋では絶無で、PDFをプリントして、赤字をいれ、それをPDF(画像)にし直して、メールで送ってくれる人もいない。

 

だから、ちっとも、効率的ではない。何とかしなきゃ。