あれ、原稿用紙って?!
いつものように、NHKの朝の連ドラを見ていたら、原稿用紙が出て来た。
それは、日本女子大の創設者が、あさに自分の考えを示すために、読んで欲しいと手渡すためであった。
ちょっと、古びた感じの原稿用紙であったが、見ると二十字×二十行、四百字詰めの原稿用だった。
この時の時代設定は、たぶん明治の三十年代後半だと推測される。この時代に、この見るからにコクヨの原稿用紙的な原稿用紙があるはずがない。ちょっと、興ざめ。
原稿用紙は、活字組版を効率化するために考案された文房具であるので、新聞雑誌の字詰めに合わせて作られ始められ、やがて一般に普及して学校での作文に使われるようになった。
詳しいことは、『近代文学草稿・原稿研究事典』の「枡目の近代―「原稿用紙をめぐって」― 宗像和重」を参考にして欲しい。
ありがとう
よく分からないけど、読んでくれている方がいるんだ。
有り難い。
あまり文句は書きたくないけど、書きたくなっちゃうこともあります。むしろそういった方が多いかな。
でも、それをなるべく控えて、世の中の役には立たないかも知れないけど、ちょっとした時間つぶしのネタになるように心がけようと思います。
どうぞ、よろしく。読者さま。
電子書籍化
『近松浄瑠璃の作劇法』を精興社に依頼して、電子書籍化する仕事を担当した。
Twitterなどには、Kindle化された、とかいわれているを初めて知る。
すごいなぁ、Kindle。でも、担当者としては、元データを、iphoneに入れたりしている。
早く、nexus7が修理からかえってくるのをまっている。
ただ、ビューアとしては、Kindleが優れていると思う。
iphoneのibooksや、GoogleのGooglePlayの電子書籍アプリも試してみたが、Kindleの方がいいようだ。
最悪なのは、PCで点検するための、Kindleビューア。これはKindleの系統なのだろうが、検索も出来ない。ただ、仕事上は、会社のPCで点検するのが、一般的だろうから、このKindleビューアをメインに仕事をした。
そこで、いくつかの精興社の間違いも見つけた。それだけでも一生懸命仕事をしたことが分かるというものだ。植村八潮の『
電子書籍制作・流通の基礎テキスト: 出版社・制作会社スタッフが知っておきたいこと
- 作者: 植村八潮,電子出版制作・流通協議会
- 出版社/メーカー: ポット出版
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』
も事前に読んでいたけど、事前に読んでもよく分からない。作った後に読んだ方が分かりやすかった。私の頭の悪い所以であるが、多くの製作マニュアルはそんな者だろう。頭の悪い人間にとっては。
ただ、先にも記したが、従来編集者と印刷所は、読者によって読まれるのと同じかたちのものをみていた。つまり活版時代のゲラ刷りなどは、紙質は異なるものの、ゲラのイメージはそのまま本のイメージになっている。(ただ、それは一頁単位の場合ということを注記しておこう。2頁文がゲラ刷り一枚で出てくるのだが、それは、本の見開きとは異なっているのが普通であった。ということを書いておかないと、突っ込まれる可能性がある)
それが、書記の電算写植では、ほぼ同じになった。基本的に校正出力機と版下出力機がことなると、機械の違いによって、微妙にフォントが違って見えた。などの違いがあるが、それ以上に、電子書籍を校正として点検するのと、読者が見るのとでは、大きな違いがあるような気がする。
そのうち、どうにかなるだろうけど、少なくてもこれからリフロー型の電子書籍を作る場合には、このことは覚えておいた方がよいろ思う。